はじめに
わたしは日本が大好きです。
投資は米国中心ですが、好きなのは日本です。
だったら日本に投資しろと思われるかもしれませんが、日本よりも自分が好きなのでこれは譲れません。
世界から見た日本ということで、日本の主要企業が世界ランキングのどこにいるのか、ということを紹介します。
また、経済的な観点として、国別地域別の時価総額や人口といったランキングも紹介します。
日本企業の時価総額ランキング
早速ですが、日本の企業 Top20 です。
次の株価指数を構成する比率も並べました。
- 世界経済の指標である MSCI AWCI(比率は iShares ETF の情報から取得)
- 日本経済の指標である TOPIX
日本の経済指標には日経平均もありますが、こちらは算出方法が株価そのものの大きさに影響されやすいため、より適切な時価総額加重平均型の TOPIX を参考にしました。
日本 ランキング | 企業名 | 時価総額 [10億円] | 世界 ランキング | 全世界株式 MSCI AWCI 構成比率 | 日本株式 TOPIX 構成比率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | トヨタ自動車 | 31,993 | 34 | 0.28 % | 3.69 % |
2 | キーエンス | 14,772 | 99 | 0.16 % | 2.06 % |
3 | ソニーグループ | 14,344 | 117 | 0.19 % | 2.54 % |
4 | ソフトバンクグループ | 11,779 | 146 | 0.11 % | 2.27 % |
5 | 日本電信電話 | 10,931 | 162 | 0.05 % | 1.25 % |
6 | リクルートHD | 9,546 | 177 | 0.10 % | 1.40 % |
7 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 7,857 | 248 | 0.10 % | 1.52 % |
8 | ファーストリテイリング | 7,840 | 250 | 0.06 % | 0.41 % |
9 | KDDI | 7,677 | 251 | 0.07 % | 1.02 % |
10 | 任天堂 | 7,426 | 321 | 0.08 % | 1.39 % |
11 | 信越化学工業 | 7,395 | 256 | 0.08 % | 1.26 % |
12 | 日本電産 | 7,298 | 249 | 0.08 % | 1.16 % |
13 | 東京エレクトロン | 7,061 | 261 | 0.09 % | 1.06 % |
14 | ソフトバンク | 6,843 | – | 0.06 % | 0.49 % |
15 | 中外製薬 | 6,749 | 296 | 0.04 % | 0.52 % |
16 | ダイキン工業 | 6,643 | 264 | 0.08 % | 0.99 % |
17 | ホンダ | 6,327 | 317 | 0.08 % | 1.05 % |
18 | 村田製作所 | 6,109 | 350 | 0.07 % | 0.93 % |
19 | 日立製作所 | 6,059 | 343 | 0.08 % | 1.15 % |
20 | デンソー | 5,895 | 339 | 0.05 % | 0.63 % |
【参考】
- 時価総額上位:株式ランキング – YAHOO! ファイナンス
- Largest Companies by Market Cap
- iShares MSCI ACWI ETF
- TOPIX(東証株価指数) | 日本取引所グループ – 東京証券取引所
一位はみんな知っているトヨタです。
近年では EV で有名なテスラに追い抜かれてしまいました。
これからの脱炭素化による車両の需要が高まるので、ここでがんばってほしいです。
二位はキーエンスです。
就活生にとっては平均年収の高さで有名ですね。
三位はソニーです。
ここ最近着実に伸びています。
品質向上によるブランディングで成長しており、今後にも期待できます。
先月(2021年7月)に、元 CEO 平井さんによる「ソニー再生」という書籍も出版されました。
なお、上記のランキングは、YAHOO! ファイナンスの7月末時点データから取得しました。
ここ最近、任天堂の株価がグングン落ちており、記事記載時点の最新状況とは少し乖離があります。
インデックス構成比率
MSCI AWCI の構成比率ですが、日本企業20社すべて足しても 1.91 % です。
これに対して、Apple は1社のみで 3.62 % を占めています。
GAFAM の巨大さがよくわかります。
なお、TOPIX の構成比率の合計は 26~27% です。
これらの企業だけで日本の4分の1を占めていることになります。
おまけ
わたしは FF が好きです。モンハンも好きです。
なので、スクエニとカプコンも調べてみました。
日本 ランキング | 企業名 | 時価総額 [10億円] | 世界 ランキング | MSCI AWCI 構成比率 | TOPIX 構成比率 |
---|---|---|---|---|---|
185 | カプコン | 814 | 2151 | 0.00 % | 0.10 % |
213 | スクウェア・エニックス・ホールディングス | 694 | 1942 | 0.01 % | 0.09 % |
がんばって伸びてほしいです。
FF16 と DQ12 楽しみにしてます。
時価総額の地域別ランキング
次に地域別に、時価総額の比率をランキングした表です。
MSCI ACWI のファクトシートを参照しましたが、5位までしかなかったので、こちらも iShares の ETF レポートを参考にしています。
MSCI ACWI 比率 ランキング | 地域名 | MSCI ACWI Factsheet | iShares MSCI ACWI ETF |
---|---|---|---|
1 | United States | 59.59 % | 59.21 % |
2 | Japan | 5.80 % | 5.82 % |
3 | China | 4.14 % | 4.08 % |
4 | United Kingdom | 3.72 % | 3.72 % |
5 | France | 2.96 % | 2.99 % |
6 | Canada | – | 2.87 % |
7 | Switzerland | – | 2.52 % |
8 | Germany | – | 2.38 % |
9 | Australia | – | 1.82 % |
10 | Taiwan | – | 1.80 % |
参考
さすが経済大国アメリカです。
いまでは全世界株式インデックスに投資したとしても、過半数を米国に投資することになります。
この局面が崩れない限りは投資先は米国一択でしょう。
とはいえ、日本は実は2位という、なかなか良い位置にいます。
近年、テンセントやアリババといった中国企業が台頭していますが、国全体の企業を総合するとまだ日本の方が大きいようです。
なお、China の 4% には台湾を含んでいません。(台湾が10位にいるので)
また、MSCI ACWI Index の公式ページに地域一覧があるのですが、これを見る限り China とは別に Hong Kong の表記があります。
China の 4% には香港も含んでなさそうです。
世界の人口ランキング
人はモノやサービスを生産し、これを人が消費します。
経済と人口は切っても切り離せない関係にあります。
というわけで人口のランキングも掲載します。
人口ランキング 2020年 | 国名 | 人口 [百万人] 2010年時点 | 人口 [百万人] 2020年時点 | 増減 |
---|---|---|---|---|
Total | 全世界合計 | 6,959 | 7,794 | +838 |
1 | China | 1,368 | 1,439 | +71 |
2 | India | 1,234 | 1,380 | +146 |
3 | United States of America | 309 | 331 | +22 |
4 | Indonesia | 241 | 273 | +32 |
5 | Pakistan | 179 | 220 | +41 |
6 | Brazil | 195 | 212 | +17 |
7 | Nigeria | 158 | 206 | +48 |
8 | Bangladesh | 147 | 164 | +17 |
9 | Russian Federation | 143 | 145 | +2 |
10 | Mexico | 114 | 128 | +14 |
11 | Japan | 128 | 126 | -2 |
12 | Ethiopia | 87 | 114 | +27 |
13 | Philippines | 93 | 109 | +16 |
14 | Egypt | 82 | 102 | +20 |
15 | Viet Nam | 87 | 97 | +10 |
16 | Dem. Rep. of the Congo | 64 | 89 | +25 |
17 | Turkey | 72 | 84 | +12 |
18 | Germany | 80 | 83 | +3 |
19 | Iran (Islamic Republic) | 73 | 83 | +10 |
20 | Thailand | 67 | 69 | +2 |
【参考】
今はまだ中国が1位ですが、インドの増加がすさまじいですね。
人口に基づいた経済ターゲットとしても、今は中国、次はインドと言われているくらいです。
さらにインドの次はアフリカという書籍を以前紹介しました。
「超加速経済アフリカ」の本ですね。
7位ナイジェリア、12位エチオピア、14位エジプト、16位コンゴ民主共和国、いずれも人口の伸びが大きいです。
欄外ですが23位の南アフリカ共和国も順調に成長しています。
日本は11位です。
2010年時点では10位だったのですが、メキシコに追い抜かれてランクを一つ落としています。
かつ、Top20 の国の中で、ここ10年で唯一人口が下がっています。
今後も徐々に人口が減っていき、2050年頃には1億人を下回る見込みのようです。
しかも高齢化社会という経済的には苦しい時代が続きそうです。
まとめ
世界経済の中で、日本がどういった位置づけにいるのかを、各種ランキングから紹介しました。
日本経済は世界の中で悪くない位置にいるものの、これから苦しい時代がくることが予想されます。
とはいえ、トヨタやホンダへの EV 期待であったり、ソニーの着実な成長であったりと、世界のマーケットにうまく入り込んでいければ成長の可能性は十分にあるかと思います。
今後も定期的に同じようなランキングを作って定点観測してみようと思います。
ではまた!