レバレッジNASDAQ100の仕組み

  • 2021年8月15日
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概要

わたしは資産のおよそ半分を、レバレッジNASDAQ100の投資信託へ投資しています。
通常の NASDAQ100 に対して2倍の値動きをする商品です。

レバレッジNASDAQ100の特徴と仕組みを解説します。

そもそも NASDAQ100 とは?

米国には主要な証券取引所が2つあります。
NYSE と NASDAQ です。

このうち、NASDAQ に上場している企業の株価を時価総額加重平均で指数化したものが NASDAQ総合指数です。
そして、NASDAQ 上場の全企業ではなく、時価総額上位の100企業ほどに対してのみ指数化したものが NASDAQ100 指数です。

NASDAQ の上場企業には、ハイテク株に偏っている傾向があります。
近年、アメリカのトップ企業、Google, Amazon, Facebook, Apple, Microsoft を総合して GAFAM と呼ばれたりしていますが、いずれも NASDAQ 上場企業です。
つまり NASDAQ100 は、米国株のめちゃくちゃ主要なところはしっかり押さえているインデックスなのです。

FIRE のための投資としては、S&P500 を投資先とすることが多いように思います。
米国株、低コスト、広い分散、といった観点で、インデックス投資をするなら S&P500 が適切な投資先です。
しかし、NASDAQ100 は GAFAM 比率が高いため、過去の実績からは S&P500 を超えるリターンを出しています。

余談ですが、Twitter の上場先は NYSE なので、NASDAQ100 には含まれません。

NASDAQ100 に連動する金融商品

NASDAQ100 に投資したい場合、該当する商品がいくつかあります。

ETF であれば、Invesco QQQ が有名です。

わたしは、より脳筋を目指して、ETF ではなく投資信託に投資しています。
投資信託であれば、以下の選択肢があります。

  • 大和 iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
  • 三菱UFJ国際 eMAXIS NASDAQ100インデックス
  • 日興 インデックスファンド NASDAQ100
  • 農林中金 NZAM・ベータ NASDAQ100
  • PayPay投信 NASDAQ100インデックス

新興の商品もあり、まだ優劣は判断が難しいところです。
一番の老舗は大和の商品です。

そして、NASDAQ100 に対して2倍レバレッジをかけた商品が、「大和 iFree レバレッジ NASDAQ100」です。
これが今回説明する商品です。

レバレッジ NASDAQ100

商品性

一般的にレバレッジというと、「何倍」のレバレッジがかかっているのかという情報が重要です。
大和 iFree レバレッジNASDAQ100 は、2倍レバレッジの商品です。
これは、NASDAQ100 の2倍の値動きをするということを意味します。

1万円を NASDAQ100 に投資して、今日1%上昇したとすると、リターンは 100 円です。
しかし1万円を レバレッジNASDAQ100 に投資すると、同じ条件でリターンは 200 円になります。

逆もまた然りで、NASDAQ100 が下落すると、損失も2倍になってしまいます。

そのほか特徴を以下に列挙します。

  • メリット
    • 株価が順調に上昇すると、リターンが大きくなる(2倍以上にもなり得る)
  • デメリット
    • 暴落時やばい
    • コストが高い
    • 株式配当がリターンに反映されない
  • 留意すべきリスク
    • 逓減リスク(乱高下時に資産が目減りする)
    • 暴落時の狼狽売り(心因的なリスク)

レバレッジの値動き

レバレッジNASDAQ100 では、値動きが2倍と説明しましたが、これは1日ごとの値動きに対して2倍となります。
つまり、NASDAQ100 の1年間のリターンが 10% だったとして、レバレッジNASDAQ100 のリターンは 20% とはなりません。

例えば、NASDAQ100 に 10000円投資して、5日間で次のような値動きをしたとします。
(増減金額のキリがよくなるように、% を調整しています)

NASDAQ100投資1日目2日目3日目4日目5日目合計
NASDAQ100増減↑ 1.00%↓ 1.98%↑ 3.03%↓ 0.98%↑ 1.98%↑ 3.00%
投資金額増減+100-200+300-100+200+300
投資元本10,1009,90010,20010,10010,30010,300

このとき、レバレッジNASDAQ100 は次のように増減します。

レバレッジ投資1日目2日目3日目4日目5日目合計
レバレッジ増減↑ 2.00%↓ 3.96%↑ 6.06%↓ 1.96%↑ 3.96%↑ 5.89%
投資金額増減+200-404+594-204+403+589
投資元本10,2009,79610,39010,18610,58910,589

このように合計の増減については、2倍とはなりません。

順調に増加する場合

先ほどの例では、2倍を下回っていましたが、NASDAQ100 が単調増加する場合は、レバレッジに大きな優位性があります。

以下のように、日々1%増加のいい感じの例を挙げます。

NASDAQ100投資1日目2日目3日目合計
NASDAQ100増減↑ 1.00%↑ 1.00%↑ 1.00%↑ 3.03%
投資金額増減+100+101+102+303
投資元本10,10010,20110,30310,303

このとき、レバレッジ投資では、毎日2%ずつ上昇します。

レバレッジ投資1日目2日目3日目合計
レバレッジ増減↑ 2.00%↑ 2.00%↑ 2.00%↑ 6.12%
投資金額増減+200+204+208+612
投資元本10,20010,40410,61210,612

NASDAQ100 の3日間の上昇率は 3.03% なのですが、この例ではレバレッジの成果として、2倍以上の 6.12% のリターンが得られます。
株価が単調増加する場合は、レバレッジ投資に大きな優位性があります。

逓減リスク

一方で、株価が乱高下する状況は、レバレッジ投資に不利に働きます。

以下極端な例ですが、NASDAQ100 が急に下落して、翌日に元に戻る場合の例です。

NASDAQ100投資1日目2日目合計
NASDAQ100増減↓ 10.00%↑ 11.11%0.00%
投資金額増減-1,000+1,000±0
投資元本9,00010,00010,000
レバレッジ投資1日目2日目合計
レバレッジ増減↓ 20.00%↑ 22.22%↓ 2.22%
投資金額増減-2,000+1,778-222
投資元本8,0009,7789,778

このように、NASDAQ100 の損益が ±0 となっても、レバレッジ投資の場合は、損を抱えてしまうことになります。
株価が上昇せずに、うだうだ上下をしていると、レバレッジ投資の元本は徐々に目減りしていってしまうのです。
これを逓減リスクといいます。

レバレッジNASDAQ100 のコスト

インデックスファンドに投資をする際には、コストを重要視するべし、ということがよく言われます。
そもそもコストは、インデックスファンドでないとしても気にするべきポイントです。

レバレッジNASDAQ100 は、通常の NASDAQ100 の投資信託よりもコストが高いというデメリットがあります。
そもそも、NASDAQ100 の投資信託は S&P500 の投資信託よりもコストが高いのですが、それ以上に高いコストがかかるのです。

主要な投資信託の信託報酬を比較します。

投資信託信託報酬(年率)
SBI・V・S&P500インデックスファンド0.0938%
三菱UFJ国際 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)0.0968%
大和 iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス0.495%
大和 iFree レバレッジ NASDAQ1000.99%

なんと、S&P500 のおよそ10倍ものコストが発生します。

個別株の株式配当の扱い

インデックスファンドでの個別株配当金

通常のインデックスファンドでは、出資者から集めたお金を使って、インデックスを構成する企業の株式を購入します。
一般論として、株式投資には2つのリターンがあります。

  • キャピタルゲイン
  • インカムゲイン

株価の増減による損益がキャピタルゲイン、株式配当による利益がインカムゲインですね。
つまり、S&P500 や NASDAQ100 のインデックスファンドは、この2つのリターンを享受することになります。

レバレッジNASDAQ100での個別株配当金

一方で、レバレッジNASDAQ100 の投資先は、E-mini NASDAQ100 という先物取引になります。
先物取引というのは、将来時点の購入価格、売却価格を予約するような取引です。
株価指数先物の場合は、モノの受け渡しは発生せず、差金決済のみが行われます。

例えばこんな感じです。

  • 株価指数先物を購入する
    • 条件:2021年12月に NASDAQ100 を 15,000 ×取引単位で購入する
  • 2021年12月になったとき
    • NASDAQ100 が 16,000 に上昇した場合:1,000 ×取引単位の金額を受け取る
    • NASDAQ100 が 14,000 に上昇した場合:1,000 ×取引単位の金額を支払う

何が言いたいのかというと、モノの受け渡しが発生しないということは、投資した金額が株式に直接的な影響を与えることがありません。(スプレッド取引など、間接的な影響はあります)
先物取引を買った人と売った人との間で、NASDAQ100 増減による差金決済しか行われないため、ここに個別株の配当金の要素は直接的に影響しません。
つまり、レバレッジNASDAQ100 の投資信託には、個別株の配当金リターンが反映されないのです。
指数の増減のみで勝負することになります。

狼狽売りリスク

レバレッジ商品には、狼狽売りのリスクがあるということが良く言われます。

インデックスへ投資をするということは、長期的な経済成長を見込んで、たとえ暴落したとしても強い握力で投資信託を握りしめ続けることが大事です。
レバレッジNASDAQ100 がインデックスファンドかどうかは疑問なところがありますが、NASDAQ の長期成長を見込むという意味では同じです。
暴落時はむしろ買い時として捉えなければなりません。

暴落した時に、狼狽して損切りしてしまう、というのはインデックス投資において絶対にやってはいけないこと、と言われています。
レバレッジがかかっていると、暴落時の下落幅は、より大きなものになってしまいます。

例えば、2020年のコロナショックにおいては、レバレッジNASDAQ100 の評価額が、一時50%ほどまで落ち込んでいます。
5000万円の資産が2500万円になってしまうのです。
レバレッジ商品では、心因的な問題で、狼狽売りをしてしまうリスクが大きくなります。

まとめ

レバレッジNASDAQ100 の特徴と仕組みについて解説しました。
投資を考えている方の参考になればと思います。

レバレッジ商品は、リターンが魅力的な一方で、リスクが大きい商品です。
見込みを誤れば、FIREが大きく遠のく可能性も十分にあります。

わたしは、NASDAQ がこけてしまう場合は、会社の犬であり続ける覚悟で投資しています。
リスクの高い金融商品に手を出す場合は、広く情報を得て知識を正しく理解したうえで、強い気持ちと覚悟を以て投資をしましょう。

ではまた!