WSL への Rust インストール
環境
- Windows 11
- WSL Ubuntu(バージョンは 20.04)
事前準備
WSL ディストリビューションの複製
お試しで実行する場合は Ubuntu イメージを複製しておくのがお勧めです。
本手順は必須ではありません。
パッケージのアップデート
パッケージをアップデートしておきます。
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
rustc(Rust コンパイラ)インストール
2通りのインストール方法がありますので、どちらか選んで実施します。
rustup が必要な場面があると思いますので公式手順が推奨です。
- 手順①:Ubuntu リポジトリからインストール
- 手順②:公式手順での rustup インストール
手段①:Ubuntu リポジトリからインストール
rustc インストール
次のコマンドでお手軽にコンパイラをインストールすることができます。
$ sudo apt install rust-all
コンパイラである rustc に加え、cargo や rustfmt などもインストールされます。
ただしこのインストール方法ではデメリットがあります。
- コンパイラのバージョンが最新ではない
- rustup をインストールできない
一方で、バージョン管理を apt に一任できるので管理が楽というメリットがあります。
バージョン確認
2022/08/04 時点でのバージョンは 1.59.0 でした。
$ rustc --version
rustc 1.59.0
手段②:公式手順での rustup インストール
基本的にはこちらのインストール方法がお勧めです。
rustup インストール
下記インストールコマンドです。
変更がある可能性がありますので Rust のホームページを参照するのが適切です。
$ curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh
インストール中に以下の選択肢を聞かれると思いますので、1 と Enter を入力します。
1) Proceed with installation (default)
2) Customize installation
3) Cancel installation
環境変数設定
インストール後は、環境変数を有効にする必要があります。
(.bashrc に追加されていますので、次回ログイン以降は source の実行は不要です)
$ source "$HOME/.cargo/env"
これでインストールできました。
バージョン確認
各種コマンドで正常にインストールできていることを確認します。
$ rustup --version
rustup 1.25.1 (bb60b1e89 2022-07-12)
info: This is the version for the rustup toolchain manager, not the rustc compiler.
info: The currently active `rustc` version is `rustc 1.62.1 (e092d0b6b 2022-07-16)`
$ rustc --version
rustc 1.62.1 (e092d0b6b 2022-07-16)
gcc インストール
公式手順でインストールした場合は gcc が自動ではインストールされません。
インストール未済の場合は追加しましょう。
$ sudo apt install gcc
コンパイルと実行
簡単なプログラムを動作させてみます。
fn main() {
println!("Hello World!")
}
$ rustc main.rs && ./main
Hello World!
エラーが発生する場合
下記のエラーが発生する場合は gcc が不足しています。sudo apt install gcc
で追加インストールしましょう。
error: linker `cc` not found
|
= note: No such file or directory (os error 2)
error: aborting due to previous error